Medical7106’s diary

医療 国家試験対策

呼吸器 理学療法・作業療法 国家試験問題 解説

48A91

 

慢性閉塞性肺疾患で正しいのはどれか。 2つ選べ。 

 

1.喫煙は危険因子である。
2.片肺に発症することが多い。
3.静肺コンプライアンスが低下する。
4.肺気腫は肺胞壁の破壊を特徴とする。
5.肺の換気時の気道抵抗が低下している。

 

 

 

解説

慢性閉塞性肺疾患(COPD)は, 40歳以上の8~9%が催患しているといわれ、非常によくみられる疾患である。気腫性変化が進む気腫優位型(肺気腫)と中枢気道の病変が進行した気道病変優位型(慢性気管支炎)があるが,その基本的な病態を問う間題である。閉塞性換気障害は,息を吐くことが困難であることが要点である。国試にも出題されやすいので, 病態の特徴を理解することが必要である。


○1 喫煙による肺の炎症の結果,構築変化(肺気腫)が起こる。ただしすべての喫煙者が発症するわけではなく,発症には遺伝的素因も関わってくる。COPDの危
険因子には患者側の内因性危険因子と,喫煙,環境汚染や粉塵などの外因性危険因子がある。喫煙は最大の危険因子である。

×2 両側性に発症する。


×3 コンプライアンスとは,肺の膨らみやすさの指標で, 構築変化により弾性が低下する結果,コンプライアンスが増加する。


○4 肺気腫とは終末気管支より末梢の気腔が異常に拡大し,肺胞壁の破壊を伴うが,明らかな線維化は認められない状態のことである。


×5 換気時に気道抵抗が増加しているため,呼吸補助筋に健常者よりも負荷がかかる結果の代償作用や肺の過膨脹によりビア樽様の体型になる。

 


正 解 1,4